何気なく入った喫茶店のカウターの上に、サイホンの機械が有りました。
注文をすると、ランプに火を付け、ガラスの球の底を温める、少ししてから
球の中のガラスでできた、筒の中を水が昇ってゆく、最後の方は、音をたてて駆け上がる。
昨日から降り続く雨はいっこうに止む気配がない。
いったい、どれくらい雲達は、水を持っているのだろう。
水は、高い所から低い所へ、 上から下へと流れると聞いていたが、
どうも、それだけでは無いらしい、翼をもっているどんな鳥たちよりも
高く飛び立ち、懐かしい人に会いに行くかのように、天を目指して飛んで行く。
大きな目が、私を見上げている。
瞼には水を湛え、溢れて、握りしめた手の中に落ちた。
水は落ちながら、囁く、醒めた私に、
何も要りません、何もして頂けなくて良いんです。
少しだけ、私に関心を向けて貰えませんか、
静かに、跡形も無く、消えて逝きますから
水を大切にしましょう。
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